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るんるん徘徊その1(下) [日曜日の過ごし方]

るんるん徘徊その1(下)

こんにちは、涼しいのはいいですね。とても過ごしやすいです。
さて、やっぱり3分割はわけ過ぎだってでしょうか?
どうも、どれぐらいが読みやすい長さなのか、相変わらずさっぱりつかめませんw。

はい、続きです。

駅前を抜けて、幹線道路を歩きます。
いつも、車から眺めるだけにしていた中古の釣具屋を覗いて、お買い得な竿を物色し、買ったものかと一頻り悩んで、中古でも高すぎるぴかぴかのシーホークを手にとってため息を付いたりして、
スーパーでアイスと麦茶を買って、バス停のベンチでちょっと休憩したりしながら、初めて歩く町とにじの町との境界をさらにるんるんしていきます。

るんるんしていると、様々なものが見えてきます、どうしても車のスピードでは見落としてしまうものが、のんびり歩いたり立ち止まったりしていると、とてもはっきり解かります。
農家の母家の黒い漆喰がとてもきれいなこととか、驚くほど大きな軒桁を使ってることとか、母家より作業小屋の方がにじ好みの魅力的なプロポーションとか、本当に些細なことがいろいろです。

ほんの少し昔にはこの辺りもにじの町も、馬しかいなかったらしく、野馬を囲っていた土手ばかりが切れ切れに残っています。
そして、残念なことにそれ以外は、文化的な遺産と呼べそうなものは何一つありません。きっと、人の住むような場所ではなかったのでしょう。

まだ開けたての住宅地の中の大きな神社の境内には、まだ新しく見える場違いに大きい開拓記念碑が鎮座していて、開拓30周年の文字が刻まれています。
開拓のそれほど早くなかった十勝だって…、十勝ですら開拓百周年なのに、ここっていったい…。
よっぽど、人間の住む場所としては適さなかったのでしょう。やれやれ。

そんなかんじで、住宅地や工業団地をるんるんすると、住宅地の外れの用水路を越えた先の谷間になった湿地の中につきました。
住宅はともかく、畑や田んぼにも適さない土地なのでしょう。秋になったらカマキリの卵が沢山取れそうな原っぱです。
用水路も、もう少し水きれいだったら、水カマキリやゲンゴロウがいても、おかしきなくない雰囲気ですが、残念なことに何も見つかりませんでした。

そしてここが今日の終点です。湿地の端には、もうゴールが見えています。
そして、そこに続いていく道は落ち葉に覆われて踏み固められただけの、いつも湿っている土の道です。
歩くと少し地面がやわらかくて、かさかさと乾いた葉っぱのすれる音が小さく聞こえて、夕方になると大きな木の枝で真っ暗になって、ちょっと怖かった、子供の頃の思い出の中にあるのと同じ道です。
子供の頃遊び場にしていた場所やカブトムシを採り出かけた道、夕方とぼとぼ帰った道、そんな風景が頭の中によみがえります。

今日のゴールは、水溜りを祀った小さな祠でした。
小さな解説板を、読んでみてもその由来や歴史については良くわかりませんでした。誰にとっても、さほど重要なことではないのでしょう。

湿地と森の狭間にあるその小さな祠には、手押し井戸と小さな水池があって、小学生の男の子が3人でザリガニ釣りをしていました。
子供たちは不思議そうな顔で、にじたちを一瞥して、また池に向かって糸を垂らします。
他には何にもありません。敷地だって車を5台も停めたら、もう何も残らないくらいしかありません。

せっかくなのでお参りをと思って、祠に向かうと不思議な張り紙がにじ達を迎えてくれました。
ためしに飲んでみた井戸の水は、冷たく、少し土の味がしました。

後は、スタート地点に戻るだけです。

とってもいい日曜日でした。

ほこら1.JPG
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