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るんるん徘徊 その2 下の下 [日曜日の過ごし方]

 連休最終日です。
梨畑の上空には、朝日を浴びて鳩の群れが舞っています。白いのや茶色いの、良く見かけるねずみ色の様々です。
きっと、近所の農家のはとです、朝夕群れを見かけることがあります。
あらかたの鳩が群れをなして、向きをそろえて大きく梨畑の空を旋回しています。
そして、10羽ほどが、近くにいながら、てんでばらばらに飛んでいるのがわかります。
鳩達にも、人間と同じくらいに、個々の事情があるのでしょう。渡り鳥のように、きちんと整列してというわけにはいかないようです。
 ニコタの、知り合いから教わったのですが、この10年で雀の生息数は1/10になってしまったそうです。
僻地のこの辺りでも、雀はあまり見かけません。代わりにヒヨドリが、随分目立ちます。
すっかり、当たり前になった猛暑ですが、自然環境も生態系も確実に変化が見られます。
人類はいつまで、地球に生存していられるのでしょう。それほど猶予があるような気がしませんw。


さて、続きです。
毎度ながら、順番の振り分けに一貫性がないのは、書きかけの原稿のまま切り売りしている状態だからですw。でもそれも、今日でおしまいです。

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るんるん徘徊(その2 下の下)

 それにしても、殺風景な公園です。斜面の比較的緩いところに設置された、古びたブランコと滑り台。
そして、大きくなってしまった、樹木がぽつんぽつん。そして、本当に大きなコンクリートの塊が2つ。
この、公園にあまりに不似合いな、異様とも思えるコンクリートは、高さが4mほど幅は3m奥行きは6mほどで、周りを見下ろすようにたっています。
あきれるほど大きいのですが、威圧感はなく、やさしく風景の中に溶け込んでいます。

コンクリート2.JPG
もう一つのコンクリートの塊は、全く違う表情を見せてくれます。


 長い風雪に晒されたのでしょう、表面は一皮そぎ落とされて、中の砂利が模様のように並んでいるのが見えます。
角はみんな洗われて、すっかり丸くなってます。大きなひび割れもなくところどころから、小さな草が風にそよいでいます。
かくれんぼをしていて森の真ん中に、一人取り残された、背中丸めた大きな熊さんみたいにやわらかで、ふかふかな感じです。

こんな、やさしげな表情を見せるコンクリートもあるのですね。
打ち放しの無垢のコンクリートとといえば、冷たく、硬く、無機質で無表情。人を寄せ付けたがらない排他的な感じがどうしても好きになれなかったのですが。
これなら、大歓迎です。

 公園の入り口のフェンスの横に、説明板があります。
このコンクリートの塊は、100年ほど昔に、戦争のための鉄道敷設の演習の為に作られたものとのことでした。
こんな時代まで、残ってしまったのには、それなりの理由があるのでしょう。
もう役割もなく、目的を失ってしまった純粋なコンクリートの塊ですが、その姿はもう達観してとても、遠くを眺めているようです。
薄っぺらなコンクリートで、建物を作って30年もまたずに、鉄筋の錆び汁が浮いて、見るに絶えない姿になって補修したり、取り壊したりしなくてはならない建物が多すぎる気がします。
コンクリートの本質的な、強さや、やさしさを塗装も仕上げもない、この塊が物語っているようです。

 そうです、コンクリートは基本的に強くて、丈夫な素材なのです。
ただ、壊すのにも後から加工するにも融通が利かないだけなのです。
そこをちゃんと、理解してあげれば、表現の手段に終始せず、コンクリートとも、もっとうまく付き合っていけそうな気がします。

 公園を出て、坂の途中で振り返ると、コンクリートの固まりはなんだか、黒々として見えて寂しそうでした。

今度は、先ほどの旧街道と直行する街道沿いを歩きます。こちらは、江戸と主要な水路を結んでいた比較的由緒正しい街道です。
宿場町や街道沿いの面影は何も残っていません。古びて錆びたシャッターを下ろした商店や、どこにでもある大きな看板のレストラン、
畑をつぶして作った、住宅地。車道とブロック塀に挟まれた申し訳程度の歩道。

とうとう、日曜日の魔力もここまでのようです。
今日も、十分楽しめましたし、しっかり歩けました。
後は、貧乏長屋までのるんるんです。

るんるん徘徊 その2 おしまい。

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今回も、あきれるほど、短い本文でしたw。
こんなに、退屈な文章に最後まで、お付き合い頂き、ありがとうございました。
ようやく、日曜日のるんるんが完結です。日曜日って、こんなに長いものでしたっけw
次回から、原稿が間に合えば、久しぶりの「氷箱」再開です。

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